3Ⅾプリンターでの印刷 ベッドレベリング
こんにちは、タラです。
今回は3Dプリンターで印刷する際の土台となるビルドプレートの高さ調整についてタラのやり方を紹介します。この作業は「ベッドレベリング」とも言い、簡単ですが非常に重要です。
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ベッドレベリングとは
3Dプリンターは高さ0.1mm単位の層を積み重ねていくためノズルとプレートの間の距離が非常に重要です。またノズルは水平方向にも移動するためプレートも同じく水平でなくてはなりません。なぜならプレートが傾いていると場所によってノズルとプレートの間の距離が変わってしまうからです。そのためプレートの傾きを修正する作業が必要で、これをベッドレベリングと呼ぶのです。
3Ⅾプリンターはいくつものモータが稼働するため、その振動によって知らないうちにプレートの傾きが変わってしまっているということもあります。
「印刷設定を変えたわけでもないのに最近印刷の精度が下がってきている気がする。」そんなとき「そういえばしばらくベッドレベリングをしていないな。」と思い当たるなら、大がかりな手入れに踏み切る前にベッドレベリングを試してみると解決することもあります。
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・概要
プレートの裏側四隅には高さ調整用のネジがあり、これらの締め具合でプレート全体の傾きを修正します。印刷開始時の高さに合わせたノズルを水平方向に移動させながらネジを調節していきます。タラはコピー用紙をノズルとプレートの間に入れ高さの均一さを確認しています。
・準備
ノズルにフィラメントがついていないかチェック。ノズルの先にフィラメントがついていると正確なレベリングになりません。レベリングした後にノズルのフィラメントに気づくこと、よくあります。。。
ノズルを始めとしたプリントヘッド部は十分に冷却されているか。印刷時は高温になる部分ですので特に気を付けています。タラのプリンターの場合は、ある程度冷却されるまでプリントヘッドがロックされ手動での移動はできないようです。
コピー用紙を一枚用意します。タラは15cmx5cm程度に切って使っています。
・注意点
プレートの高さ調整は慎重に慎重に行っています。0.1mmをさらに下回る繊細な調整なのでネジを大きく回してしまわないよう気を付けています。ネジの締めすぎはノズルとプレートの接触によるプレート損傷にもつながります。たとえひっかき傷程度であったとしても初期レイヤーにバッチリ複写されます、ええされますとも。。。
・調整
まずプレートのどの角でもよいのでネジの上あたりにノズルが来るようプリンタヘッドを移動させます。ノズルとプレートの間に用意した紙を差し込み、この紙を前後に動かし紙とノズルの摩擦の具合を確かめます。タラは抵抗があるかないかの境目あたりを目安に調整しています。
4か所の調整が済んだらプレート中央で紙とノズルの摩擦を確かめます。もちろんプレートは平らな板なのですが微小なレベルではたわんでおり、タラのところでは外周部に比べて中央部が若干高くなっています(紙の抵抗が少し大きい)。中央でのノズル高さが低すぎるようであれば再度四隅の調整を行います。
調整を均一に行うためにタラが特に気を付けているのは、紙の抵抗が同程度になることはもちろんですが、ネジを調整する際なるべくプレートに力がかからないようにすることです。上述の通りプレートの微妙なたわみでプレートとノズルの間の距離が変わってしまうため、ネジを介してプレートに力がかかってしまっていると紙の抵抗もかなり変化してしまうのです。
また、四隅の調整は必ずしもプレートのはじで行うわけではなく、タラの場合はプレートに張り付けた保護フィルムの範囲内で行っています。フィルムの厚さも考慮しなければなりませんので。
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以上、タラ流のベッドレベリングを紹介させていただきました。