Blenderを使って立体データを作成する - モディファイアー・ブーリアン -
こんにちは、タラです。
今回はモディファイアーを使ったオブジェクトの加工について紹介します。
編集モードではオブジェクトの細部を精細に加工するツールが主でしたが、モディファイアーではより高度な加工処理を行うことができます。今回はブーリアンというモディファイアーを使用してオブジェクトを加工してみましょう。ブーリアンはあるオブジェクトから他のオブジェクトとの重なり部分をくり抜いたりする基本的なモディファイアーです。
まずは、オブジェクトモードに戻り(ショートカット:Tab)、オーバーレイから面の向きのチェックを外します。その上のワイヤーフレームにチェックを入れておくと辺が表示されるようになります。
それではモディファイアーを使ってみましょう。ビュー右のモディファイアータブを選択します。
プルダウンすると大量のモディファイアーが表示されるのでその中からブーリアンを選択します。
ビュー右下のモディファイアータブにブーリアンの設定項目が表示され、ビュー右上のオブジェクトリストには編集中のモディファイアーがあることを示すアイコンが表示されました。モディファイアーでは設定項目の数値などを変更しながら加工状態を確認できるのですが、最終的な設定でモディファイアーを適用するまでは変更や取り消しが可能です。
なお、複数のオブジェクトがある場合にはモディファイアーを選択する前に対象のオブジェクトを選択しアクティブ化しておく必要があります。
さて次にブーリアンに用いるオブジェクトを準備します。追加>メッシュ>円柱と選択し円柱オブジェクトを呼び出してみましょう。続いてビュー左下で円柱のデータを設定します。今回は頂点数128、半径20、深度20とします。結果として直径40mm、高さ20mmの円柱が生成できました。ビュー右のアイテムタブに表示される寸法にも反映されています。
視点をZ軸方向に変更し、スナップの設定を変更します。スナップ先を辺、スナップ対象を中心と指定してください。生成した円柱が選択された状態(オレンジ表示)で移動ツールを選択します。
オブジェクト移動の操作系が表示されるので、Y軸方向に限定した移動を行うために緑色の矢印をドラッグして円柱を移動させましょう。
ドラッグ中のカーソルがいずれかの辺に触れるとスナップ先を示すオレンジ色の丸印が表示され、これに移動オブジェクトの中心がスナップされます。今回はスナップ先オブジェクト下端の辺にスナップさせましょう。Y方向限定の移動中なのでスナップ先のY座標のみが移動に反映されます。
オブジェクトの準備ができたのでモディファイアーの操作にもどりましょう。オブジェクトリストから編集中のモディファイアーを示すアイコンをクリックしモディファイアーの設定を呼び出します。オブジェクトの項目ではプルダウンから準備したオブジェクトを選択し、演算の項目では差分を選択します。最後に重複のしきい値を0とします。
この状態で編集中のオブジェクトを選択しアクティブ化してみると輪郭の変化が分かりやすくなると思います。実際、ブーリアンに用いたオブジェクトとの接点が輪郭となっており、差分ブーリアン(くり抜き加工)が行われたことが分かります。加工状態に問題がなければ適用をクリックし最終化を行います。
最後にブーリアンに用いたオブジェクトを削除しておきましょう。ビューでオブジェクトを選択してから右クリックで選択肢を呼び出し削除を選択します。
円柱との重なり部分をくり抜くことができました。
ここで一度ファイルを保存しておいてください。次回はモディファイアー・ミラーについて紹介します。